2010年9月28日火曜日

十二国記 DVD BOX4 「東の海神 西の滄海」




 尚隆が雁国の王、延王として登極し二十年。
 荒廃した雁国は復興に向かいつつあった。
 その頃雁国にある州の一つ、元州が謀反を起こそうとしているという噂を聴き、麒麟の六太は心を痛めていた。
 六太は、昔元州で出会った妖魔に育てられた少年、更夜のことを思い出す。



とうとう手に入りました!!
十二国記 の中でも、このシリーズが一番好きで、欲しかったDVDなんです!

なのに・・・
大人の事情 とやらで送れること数カ月・・・
もう出ないのではないかと冷や冷や…


よかった
本当によかった^^


好きと言いつつ、アニメでは前半を見ていなかったので、どんなものか楽しみにしていました!
我慢できずに小説を買って読んでみれば、雁国のことががっつりと乗っているではありませんか!
さらにわくわくしようというものです。


アニメ版は、前回の「風の万里 黎明の空」とのつなぎも考えてか、その主人公の一人・祥瓊についての後日談も入っています。
彼女の父親である王を殺し、芳国民を救った月渓に、彼女が送った手紙…。
彼女が罪を犯した恭国での始末…。
月渓は…せつないですね。左将軍に話せてよかったんだと思います。
大義のためだけに立ったのなら、きっと国のために仮の王をすぐに引き受けたのでしょうが…。
こういうところが見れたのもよかった。^^


延王のまわり、じつに男くさいですね!!
なんだろう、木の実のように子供ができるこの世界で、遊郭に出入りするような「好きもの」の延王の周りが、男ばっかり(しかも遠慮なく文句いいまくる 笑)というのが、すっごくおかしかったです。
体育会系だなあ、この国。笑


一度、国を失ったからでしょうか。
延王の考え方は、為政者として、とてもいいと思います。
ふらふらと頼りない風に振舞いながら、すべきことはし、考えるべきは考えている。

為政者とは民を殺すもので、その数が少なければ少ないほど賢王と称えられる、
というのは、自虐すぎ?とは思いつつ、延王の腹の括りっぷりが表れている言葉だと思いました。


「単に連れて行きたいと思うほど、かわいげのあるガキじゃなし」だとか 笑
口は悪いけれど、延麒を可愛がっているのもすごく伝わってきて、なんだか「お父さん~っ><」と思ってしまいました。笑



一番好きなシーンは、もうラスト近く。
牢屋の中で、すさんだ言葉を吐く更夜に怒鳴るシーン。
延麒と更夜は本当に友達で、
互いに互いを思いやっているけど、
だからこそ自分の想いを譲れなかった。
だからきっと、この二人だけでは平行線で、きっともうどうにもならなかったのだと思います。
更夜は延王の手を振り払って出ていきますが、それでも最後の最後のあの選択は、
この延王の言葉が「させた」のではないかと思うのです。


民あっての国 民あっての王
王のためにあるのではなく、
民のために国はある


延王と更夜との約束
延王と延麒との約束
それは、まだ「果たされてはいない」ようですが、それこそ「信頼の証」なのだと、そう思えて微笑ましく感じました。


天下の麒麟を相手取って
「お前も雁国民のはしくれだからな」
と言い放つ延王
豪胆すぎて大好きです。^^

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